国際疾病分類第10版(ICD‑10)の定義では、「通常、慢性あるいは進行性の脳疾患によって生じ、記憶、思考、見当識、理解、計算、学習、言語、判断等多数の高次脳機能の障害からなる症候群」 とされています。
これは、アルツハイマー病などの脳の病気によって、記憶力や考える力、判断力などの脳の機能が徐々に低下していく状態を指します。具体的には、出来事を覚えていない、時間や場所がわからなくなる、身だしなみに無関心になる、料理や洗濯の手順がわからなくなる、ふさぎこだり外出がおっくうになるなど様々です。これらの症状は、日常生活や仕事、人付き合いなどに大きな影響を与えることがあります。
認知症の種類
認知症を引き起こす病気はいくつか存在します。地域や年齢層によって割合は異なりますが、以下に主要な4つの病気を示します。
- 概要: 認知症の最も一般的な原因で、脳内に異常なタンパク質(アミロイドベータとタウ)が蓄積することで神経細胞の働きを悪くします。
- 主な症状: 記憶喪失、判断力の低下、言語の困難さ
- 概要: 脳の血流が途絶えたり減少したりすることで起こる認知症です。脳梗塞や脳出血が原因となることが多いです。
- 主な症状: 突然の混乱、注意力の低下、歩行の困難さ
- 概要: レビー小体という異常なタンパク質が脳内に蓄積することで発症します。この病気はパーキンソン病とも関連があります。
- 主な症状: 幻視(実際には存在しないものを見えること)、動作の遅れ、注意力の変動
- 概要: 脳の前頭葉と側頭葉が主に影響を受ける認知症です。性格や行動の変化が主な特徴です。
- 主な症状: 行動の変化(衝動的な行動や社会的に不適切な行動)、言語の障害
「最近、物忘れが増えてきて、もしかして認知症?」という声は多くの方から聞かれます。
認知症は、早期診断と早期治療が非常に重要です。
早期に対応することで、症状の進行を遅らせるだけでなく、ご本人の生活の質を向上させることができます。
治療可能なケースでは、早期の回復が期待できることもあります。例えば、アルツハイマー病の場合、薬物療法で進行を遅らせる効果があります。また、脳血管性認知症では、原因の再発防止によって進行を抑制することが可能です。本人や家族が病気について理解を深めることで、より良い対応ができ、症状の軽減につながる場合もあります。
私たちは、専門医療機関として、患者さまとそのご家族が安心して治療を受けられるよう全力でサポートします
かかりつけ医とは、普段から身近にいて何でも気軽に相談できる自分の健康管理のパートナーです。日頃の状態を最も知っているかかりつけ医に、気になる症状や心配ごとについてまずは相談してみましょう。
各市町村に設置されている地域包括支援センターは、地域住民の健康保持や生活の安定のために必要な援助を行う機関です。認知症についても、それぞれの状況に応じ、適切な保健・医療・福祉サービス、機関、制度などの利用につなげる等の支援が受けられます。
引用:沖縄県公式ホームページ https://www.pref.okinawa.jp/kyoiku/koreifukushi/1007444/1007453.html認知症疾患医療センターは、地域の認知症医療の拠点として県が指定した病院等です。認知症疾患に関する鑑別診断、治療、専門医療相談等を実施しています。相談は無料となっています。
また、かかりつけ医が治療の対象であると判断した場合は、各圏域の認知症疾患医療センターに紹介をする体制となっています。ご自身は治療の対象なのか、かかりつけ医に相談してみましょう。
沖縄県の公式ホームページでは、県内の認知症に関する情報を公開しています。詳しくはこちらからご覧いただけます。
沖縄県公式ホームページ 認知症当院は2024年4月より、沖縄県内の投与実施医療機関としてアルツハイマー型認知症の治療を開始しました。
治療にあたり、厚生労働省の「最適使用推進ガイドライン レカネマブおよびドナネマブ」に規定された「日本認知症学会又は日本老年精神医学会の実施するアルツハイマー病の病態、診断、本剤の投与対象者及び治療に関する研修」の受講が必須となっています。
沖縄病院には、認知症学会および認知症予防学会の指導医・専門医が在籍しています。また、アルツハイマー病の治療薬である抗Aβ抗体薬の投与に関する講習会を修了し、証明書を有している医師が3名在籍しており、最新の治療を安全に提供できるよう努めています。
アルツハイマー病の治療について詳しくはこちらからご覧いただけます。
アルツハイマー病の治療について
