がんによる痛みを
放射線治療で和らげる
骨転移の痛み・腫瘍の出血・神経の痛みなど、がんの辛い症状に放射線治療が用いられることがあります。1回の照射から対応できる場合もあります。痛み止めの量が増えている方は、まず主治医にご相談ください(※効果には個人差があります)。
がんの根治や症状緩和のために、
病巣に絞って精度高くビームをあてる―
それが放射線治療です。
「放射能の全身被ばく」のせいで髪が抜ける。周りの人にも影響がある。
病巣に絞ってビーム(エックス線)を精密にあてる治療です。当たった部位以外に直接の影響は生じません。身体に放射能は残りません。
放射線はレーザービームやスポットライトのイメージが正解です。がんのしこりを、身体の外からエックス線のビームで正確に狙い撃ちます。身体はエックス線のビームを感じません(痛みや熱さは生じない)。影響はビームの当たった場所のみで、身体への負担が小さいことから、年齢によらず持病のある方でも選択肢になります。装置の進化によって、治療の幅も拡がっています。
特にピンポイント治療(定位放射線治療)は早期の肺がんや前立腺がんを始め、再発したがん、脳・リンパ節・肺・肝臓などの転移にも有効な場合があります。特に背骨の転移は、強い痛みや脊髄損傷からまひにつながることもあり、見つかった場合は早めに主治医にご相談ください。沖縄県内の放射線治療の機会はまだ先進国アメリカの半分程度にとどまっています。手術・抗がん剤・緩和ケアなどの治療を受けている方は、ぜひ主治医の先生に「放射線治療が受けられないか、直接説明を聞きたい」と伝えてみてください。
※感じ方や治療効果には個人差があります。詳しくは担当医にご相談ください。
骨転移や腫瘍の圧迫による痛みは、放射線治療で最短1回から改善が期待できます。痛み止めの量が増えてきた方・骨や脊椎に転移がある方は、まず主治医に「放射線治療で痛みを取れないか」と相談してみてください。早期ほど改善・消失率が高くなります。
※効果には個人差があり、すべての痛みに有効とは限りません。
放射線治療についての解説動画や医療講演の映像をご覧いただけます。
今後も順次追加予定です。
沖縄病院 放射線治療科のご紹介 — 治療の流れ・対象疾患・装置について
※動画の内容は制作時点の情報に基づいており、治療方針・対応疾患・装置等は変更となる場合があります。
※治療効果・副作用・治療期間には個人差があります。すべての方に同様の結果を保証するものではありません。
※放射線治療は公的医療保険が適用されます。費用は照射部位・回数・治療法により異なりますので、詳しくは担当医またはスタッフにお尋ねください。
※外部サイト(YouTube等)でご覧になる場合、コメント欄の内容は当院の見解を示すものではありません。
放射線のビームにより根治を目指す治療から、痛みなど辛い症状の改善まで。あらゆるがんの状態に、幅広く対応しています。
骨転移の痛み・腫瘍の出血・神経の痛みなど、がんの辛い症状に放射線治療が用いられることがあります。1回の照射から対応できる場合もあります。痛み止めの量が増えている方は、まず主治医にご相談ください(※効果には個人差があります)。
乳房温存術後などの局所再発予防として、放射線治療は標準治療のひとつです。TrueBeamにより、残存乳房・胸壁・リンパ節への均一な線量を確保しながら、心臓・肺など正常組織への影響を抑えた治療が可能です。
TrueBeamの照射により、従来は約40回の通院が必要だった治療が、適応のある方は5回で完結する場合があります。治療中は金マーカーを用いて前立腺の位置をリアルタイムで把握し、精度の高い照射を行います。
進行した肺がん・頭頸部の悪性腫瘍(咽頭・喉頭・口腔など)、食道がんなど、幅広いがんに対する根治治療や手術前後の予防的な治療を内科/外科の先生と協力して行います。臓器の形や機能を可能な限り残すことも、大切な目標です。
脳転移に対してはTrueBeamの定位放射線治療(SRS/SRT)でピンポイントに照射。脊椎・肺・肝臓・リンパ節への転移にも照射が用いられる場合があります。転移がある方も、まずは主治医にご相談ください。
沖縄病院の責務は、北部や離島を含めた地域の患者さまへ迅速に適切な放射線治療をお届けすることです。遠方の方や状態が優れない場合も、入院での治療をスムーズに受け入れています。
放射線(エックス線)は目に見えず、身体にあたってもビームは感じません。痛みや熱も生じません。1回の照射時間は数分程度です。
メスを使わず、麻酔は不要です。入院せずに外来通院で受けられることもあるため、日常生活への影響を抑えられる場合もあります。
治療装置やソフトウェアの進歩によって、治療の精度が向上しています。
かつて放射線治療は「補助的な治療」と見なされることもありましたが、装置とソフトウェアの進歩により、現在では根治を目指す治療としても広く用いられています。特におおむね5㎝以下の小さな病巣を狙い撃ちにする「定位放射線治療(ピンポイント照射)」の適応は大きく広がっています。
「転移しているから治療はできない」「体力がないから手術は無理」という方も、ぜひご相談ください。放射線治療が有効な選択肢となる場合があります。
上記以外の疾患にも対応できる場合があります
治療の適応は、がんの種類・進行度・全身状態などを総合的に判断して決定します。「自分の場合はどうか」と迷われた際は、まず主治医にご相談のうえ、紹介状をお持ちください。放射線治療の適応についてのご相談も歓迎しております。
放射線治療の副作用(有害事象)は、治療期間中に生じる早期のものと、治療完了から半年以降に生じる晩期のものに分けられます。いずれも患者さまごとに、診察時にリスクと対処法を詳しくご説明いたします。
TrueBeam導入以降、治療患者数は大幅に増加しています。
※ 2022年度は装置入替のため0名 出典:沖縄病院 放射線治療科
※ 治療件数ベース 出典:沖縄病院 放射線治療科
2022年の装置入替・施設工事期間を経て、2023年よりTrueBeam(放射線治療装置)が稼働。治療患者数は2025年度(2025年4月〜2026年3月)350名と装置更新前(2021年度120名)の約3倍に増加し、うち定位放射線治療(ピンポイント照射)は101名を占めています(当科実績)。
精度の高い治療を実現するために、装置を揃えています。
ビームの制御・位置確認・動体追跡を統合した次世代の放射線治療装置です。治療中にリアルタイムで腫瘍の位置を把握しながら照射するため、正常な組織への影響を最小限に抑えながら、がんにピンポイントで放射線を集中させることができます。
毎回の照射前にCT画像で腫瘍の位置を確認。わずかなズレも補正して照射します。
呼吸で動く肺・肝臓の腫瘍にも、動きに合わせたピンポイント照射が可能です。
治療計画の線量を測定器で毎回実測・検証し、安全性と精度を担保しています。
AIがCT画像から治療対象臓器の輪郭を自動で描画します。治療計画時に手作業で行っていた輪郭描き作業を大幅に効率化し、計画精度の均一化と時間短縮を実現。沖縄県内の放射線治療施設として初めて導入しました。
超音波を用いて膀胱内の尿量を約5秒で測定できる専用装置です。放射線治療では膀胱の充満状態を毎回一定に保つことが照射精度の向上に直結するため、治療前の尿量確認に活用しています。ボタン1つで片手操作が可能なコンパクト設計です。
実際の治療と同じ体勢のまま撮影できる専用CTです。固定具の作成と同時に照射範囲を正確に設定するための基準画像を取得します。患者さまのポジションを再現するため、治療時の誤差を最小限に抑えます。
病巣と周辺正常組織の3次元的な位置関係を把握し、放射線の照射方向・角度・線量を精密に計算します。腫瘍に線量を集中させつつ、重要臓器への影響を抑えるための計画を立案します。
専門スタッフがチーム一丸で、あなたの治療をサポートします。
『自分や家族であっても受けたい治療をおこなう』
2023年導入のTrueBeam装置を用いた放射線治療を担当しています。
乳がん、肺がん、再発転移がん、がんのつらい症状の緩和など幅広く治療を行っています。近隣施設の泌尿器科との連携による前立腺がん根治照射(ピンポイント治療)を導入し、適応のある方には従来約40回の治療を5回で完遂できる体制を整えました。
治療で用いるエックス線の特徴として、身体に当たったことは感じません。痛みや熱さも生じません。1回の照射時間は数分で、外来通院で受けられることもあります。日常生活への影響を抑えながら治療を進めることが可能です(※入院が必要な場合もあります。詳しくは担当医にご相談ください)。
肺がん・前立腺がん・頭頸部腫瘍・脳転移・骨転移・肝臓転移・リンパ節転移など幅広いがんに対応しています。根治を目指す治療から、がんの痛みを和らげる緩和目的の照射まで、患者さまの状態に合わせてご提案します。
治療期間中に軽度の眠気やだるさが出る場合があります(放射線宿酔)。また治療部位の周囲の組織に炎症などが生じることがあります。まずは上述の「放射線治療の副作用について」をご一読ください。リスクは放射線が照射される部位や線量によって異なりますので、診察時に対処法を含めて詳細を個別にご説明いたします。
いいえ、当科の治療はすべて通常の保険診療の範囲内で行っております。高額療養費制度を利用できる場合もございます。個別の詳細は受診後に医事科でご相談ください。
放射線治療はがんに伴う痛みの改善に用いられることがあります。早期に相談いただくほど改善が期待しやすく、1回・15分程度の治療で改善が望める場合もあります。痛み止めの量が増えている方、骨や脊椎への転移がある方は、まず主治医にご相談ください(※効果には個人差があり、すべての痛みに有効とは限りません)。
当院のTrueBeamを用いた照射では、適応のある方は5回で治療が完結する場合があります。従来は約40回の通院が必要でしたが、大幅に短縮されました。治療中は前立腺の位置をリアルタイムで確認し、精度の高い照射を行います(事前に金マーカー留置が必要です。適応条件がありますので、詳しくは担当医にご相談ください)。
はい。近年のピンポイント照射は転移・再発がんにも広く用いられています。脳転移・脊椎転移・肺転移・肝臓転移・リンパ節転移などが対象となる場合があります。特に脊椎転移は脊髄麻痺のリスクがあるため、早めに主治医にご相談ください。
乳がんや前立腺がんなど、多くの方が食事に悩まれています。受診後に相談を希望される方は、当院の管理栄養士から個別に栄養指導を受けることができます。ぜひご相談ください。
はい。遠方にお住まいの方や状態が優れない場合も、入院での治療をスムーズに受け入れています。内科、緩和医療科、整形外科などで受入れいたします。受診には主治医からの紹介状(診療情報提供書)が必要です。まずは現在の主治医に「沖縄病院の放射線治療科を受診したい」とご相談のうえ、紹介状の作成・地域連携室へのご連絡を依頼してください。
はい。地域連携室を通じてご紹介・ご相談をお受けしています。放射線治療の適応についてのご相談も歓迎します。お気軽にお問い合わせください。
上記以外のご質問も、お気軽にお問い合わせください。
ご質問・ご相談はこちら「この患者さまに放射線治療は使えるか」——迷ったときは、紹介前でもお気軽にご照会ください。
地域の先生方と連携しながら、患者さまにとって最善の治療を一緒に考えます。
放射線治療科への受診・相談は、必ず主治医からの紹介状をご用意ください。紹介状がない場合、ご対応できないことがあります。まずは現在の主治医に「放射線治療科を受診したい」とご相談のうえ、紹介状の作成を依頼してください。直接のお電話・ご来院での受付は行っておりません。