なぜ肺がんが重要なのか?

2人に1人ががんにかかる時代

日本では2人に1人ががんにかかる時代になっています。日本人に多いがん(胃がん、大腸がん)や男性や女性がなりやすいがん(前立腺がん、乳がん)など様々ながんがあります。死亡する確率の高いがんにはより注意が必要です。

がん死のトップは肺がん

日本人のがんによる死亡のトップは肺がんです。(男女を合わせた合計) 沖縄県でも多くの方が肺がんで死亡されています。

生き方も働き方もがんの治療も更に多様化

今世紀は日本でも生き方や働き方に変化がありライフスタイルも多様化する中、肺がん診療の分野でも新たな治療薬が出現し、手術や放射線治療もより負担の少ない治療が実践され、治療成績(生存期間)も良くなって(長くなって)きました。

がんの治療では、これまでの臨床試験(複数の治療法を比較検討)の結果から有効性が高いと考えられる治療(標準治療)を、がん診療に係るチームで患者さんそれぞれのケースについて検討します。実際にその治療を選択するかどうかは、治療の説明を受けたご本人やご家族も共に考えていただき、決定することになります。その時には治療成績だけでなく、ご自身やご家族が「どのようにがんと共に生きていくか」をイメージすることが必要になります。

肺がんにおけるチーム医療 診断と治療について専門家で話し合うキャンサーボード

チーム医療

患者さんご自身もチームの一員です

チーム医療

なぜチーム医療が必要なの?

近年、肺がんの治療は飛躍的に進歩し、その選択肢も増え、専門性が増し、医師一人ではマネジメントできないほど多くの要素への対応が必要になりました。

いくつかの治療法を組み合わせたり、またその治療による副反応も様々で注意が必要ですが、その分肺がんの予後も大きく改善されています。

キャンサーボードとは何ですか?

多職種が連携して情報を共有し、がんの患者さんに最適な治療法について話し合います。

キャンサーボードに参加したり、がん診療に関与する職種や専門性については以下のようなものがあります。

  • 医師(内科、外科、放射線科、放射線治療科、緩和医療科、病理診断科)
  • 看護師(手術室、病棟、外来、緩和)
  • がん専任看護師(化学療法、放射線)
  • 薬剤師、理学療法士、管理栄養士、臨床心理士、社会福祉士

キャンサーボード

検診を受診して「要精査」と判定された方へ

定期検査のレントゲン写真で「要精査」となり、2次検診(精密検査)を勧められた方でも、必ずしも病気が存在しているとは限りません。

検診は病気の「早期発見」のために行われており、悪性の病気の存在が疑わしい場合だけでなく、軽微な異常が認められても「念のため」精密検査を勧められる場合もあります。

放置すると進行するような病気があるかどうか調べるためにも、検診でひっかかった場合は専門の病院の受診(2次検診)をお勧めします。

2次検診の結果、どんな病気がみつかっているの?

2次検診を受けられた方の精査結果

2024年の1月~3月の間に2次検診で沖縄病院を受診し、その後CT検査などを受けられた方の検査結果を示します。

7割以上の方が治療の必要がない「異常なし」または「差支えなし」という結果でした。

2割の方ががんではない良性の疾患で、通院や入院による治療や定期的な経過観察を受けています。

1割弱は肺がんなど悪性の疾患と診断されました。

※沖縄病院は肺がんを診療することが多いため、他施設よりも肺がんが疑わしい方を紹介される傾向があるかもしれません。そのため2次精査を受ける方で「がん」と診断される方が他の施設より高くなっている可能性があります。

日本の肺がん検診による2次精査でも2~3%の割合で肺がんが発見されています。

このように2~8%の割合でがんが見つかることもあるため、健診で「要精査」となった方は放っておかずに、専門の医療機関を受診することをお勧めします。

肺がん 2次検診 のご案内

沖縄病院では、2025年4月から肺がん2次検診は予約制となりました。

受診をご希望の際は 098-898-2121 (沖縄病院代表)へご連絡ください。

診察と検査の予約を行います。

より詳しく知りたい方へ

肺がん検診を受けた方のどれぐらいが「肺がん」と診断されているか?

肺がん検診を受ける方
10,000人当たり
要精査といわれる方
200人ぐらい
そのうち病院を受診する方
160人ぐらい (沖縄県では130人ぐらい!)
受診して「がん」と分かる方
3~5人ぐらい

肺がん検診を受ける方の0.03~0.05%ががんと診断されています。
また、肺がん検診の精密検査を受ける方の2~3%ががんと診断されています。

上記はあくまで目安とお考え下さい。
女性や若年者が多いかどうか、職域検診者が占める割合が変わると「がん」の診断頻度も変わります。

参考サイト

沖縄県のがん情報ポータルサイト  おきなわがんネット みるん・しるん 肺がん 施設別 登録数推移
https://mirunshirun.jp/investigate/lungs/#Tab-area1

沖縄県HP がん対策 がん検診 沖縄県におけるがん検診の各種データ
https://www.pref.okinawa.jp/iryokenko/shippeikansensho/1005229/1018587/1021518.html

日本肺癌学会HP 患者さんのための肺がんガイドブックweb版 肺がんの診断に必要な検査
https://www.haigan.gr.jp/public/guidebook/2022/2022/Q5.html

日本医師会HP 知っておきたいがん検診 データで見るがん検診
https://www.med.or.jp/forest/gankenshin/data/detection/

日本対がん協会HP  がん予防・がん検診の推進 検診の意義と目的
https://www.jcancer.jp/about_cancer_and_checkup/

(最終閲覧日 2024/11/7)